ハニーインターナショナルは1997年に起業し、リハビリテーション機器や上肢装具の企画・開発・製造・販売をメインとする会社です。臨床のの現場や個人のニーズを聞き取り、開発に取り組んで行きます!!
●PSB開発のあゆみ
日本におけるリハビリテーション専門医第一号として、米国より帰国された荻島先生がFeederとして日本に持ち込まれたのがPSBの起源です。このとき、荻島先生は日本でFeederを普及させるべく、以下の三社を集め、日本人の体型にあったFeederの開発を依頼されました。
※説明はすべて1970年当時の状況です。
・Y社:国内最大手のリハビリ機器メーカー
・O社:義肢・装具の材料メーカー
・ハラキン商事:ハニーインターナショナルの前身
開発を得意とする駆け出しのリハビリ機器メーカーハラキン商事はすぐに開発に着手しその約一年後、厚生省の特別研究班よりFeederに関する共同開発を依頼されました。その開発費で、国立療養所の筋ジストロフィー患者が入所している全国24箇所の学校の入所者をモニターとし、国立療養所東埼玉病院の村上慶郎先生を中心として開発を進め、当初1種類しかなかったものを4種64パターンのバリエーションまで対応できるものにしました。
【用語解説】
Feeder….荻島氏により米国から持ち込まれた上肢用補助具
B.F.O…..(The Ballanced Forearm Orthosis)食事動作介助器
M.A.S…..(Mobile Arm Support)万能腕動作支持器
PSB……. (Portable Spring Balancer=ポータブルスプリングバランサー)
1970年~ B.F.Oの開発に着手
1973年 B.F.Oを約200台、全国の学校へ納入。
1974年 B.F.Oが厚生省に上肢装具として認定され、身体障害・児童福祉法、戦傷病者法等に適用されました。
1977年 B.F.Oを海外でも通用する名称にするためにM.A.Sに変更
1978年 「ハラキン商事有限会社」を「ハラキン株式会社」に改組
1979年 A.F.A/M.A.Sの実用新案取得 No.1272157号(日本)
1981年~ 厚生省福祉開発研究として開発費を助成され、国立療養所村山病院と、東大医用精密工学部の船久保教授と、ハラキンとの共同開発で電動ポータブルオーバーヘッドアームスリング(POHAS)を開発。(しかし電動部が安定せず商品化には至らず)
1985年 スプリングの張力を利用したPSBを販売開始
1986年 PSBの特許申請(日本)。PSBについての論文発表(国立療養所村山病院黒岩先生、浅井先生、小川先生)
1988年 PSBの特許申請(米国)
1990年 PSBの特許取得(日本 No.1840484)
1991年 PSBの特許取得(米国 No.5005831)
1997年 「ハラキン株式会社」解散。「有限会社ハニーインターナショナル」を設立
2001年 電動調節式PSBを身体移動補助装置として特許申請(日本)
2009年 B.F.O/M.A.S/PSBの総販売数量 約3,000台
2018年 HCR(国際福祉機器展)連続15年参加。感謝状作業療法学会(展示会)参加23年。
【研究論文】
村上慶郎/井上満/鈴木貞夫 :「Duchenne型進行性筋ジストロフィー症に対するFeederの使用」
生田宗博 : 「摂食補助具として用いられる上肢用Orthosis」
村上慶郎/里吉営二郎/井上満/浅野賢 : 「Duchenne型進行性筋ジストロフィー症に対するFeederの使用」
国立療養所村山病院 黒岩先生/浅井先生/小川先生 :「スプリングバランサーの開発」